肘周り(前腕)の症状(疾患)について
今回は、肘周り(前腕)の症状(疾患)について書きたいと思います。
肘関節は非加重関節ですので、関節構造的には膝関節と似ているのですが怪我は非常に少ないです。
多いのは過度の反復的な運動、いわゆる「酷使(オーバーユース)」が原因になっている症状です。
特にバット、ラケット、ゴルフクラブなどを用いて行うスポーツや活動をされている方によく見られます。
肘関節は3つの骨(上腕骨、橈骨、尺骨)からなり、2つの関節(腕橈関節、腕尺関節)があります。
肘周り(前腕)の症状(疾患)に関わる筋としましては、
・烏口腕筋
・上腕筋
・腕橈骨筋
・円回内筋
・回外筋
・短橈側手根伸筋
・長橈側手根伸筋
・指伸筋
・尺側手根屈筋
・橈側手根屈筋
・長掌筋
・浅指屈筋
などがあります。
靭帯としましては、
・内側側副靭帯複合体
・外側側副靭帯複合体
・橈骨輪状靭帯
などがあります。
関節包も、
・前面(上限:尺骨遠位端 下限:橈骨頭、肘頭の遠位端)
・後面(上限:肘頭窩上縁 下限:肘頭周辺から橈骨頭)
に存在します。
これら関節、筋、靭帯、関節包の機能障害からくる症状に対しては、当施療室で対応可能です。
他の療法で優れない方は、ご相談ください。
それでは当施療室で改善率が高い疾患の代表的なものを一部、紹介いたします。
・外側上顆炎
原因:手関節伸展の反復運動
筋膜の癒着、石灰化、滑液包炎が併発
好発部位:短橈側手根伸筋
1, 起始部(外側上顆)
2, 腱部(橈骨頭)
3,筋腹(橈骨頭の2.5㎝~5.0㎝の遠位部
症状:外側上顆の前部または遠位部における圧痛
圧痛点は短橈側手根伸筋の上
長橈側手根伸筋、指伸筋との間の筋膜の癒着部に圧痛点
・内側上顆炎
原因:手関節の屈曲と回内の反復
好発部位:円回内筋
橈側手根屈筋
長掌筋
浅指屈筋
尺側手根屈筋
症状:内側上顆の圧痛
円回内筋と橈側手根屈筋を遠位にたどり、それぞれが交差するところに圧痛
・上腕二頭筋長頭腱炎
原因:肘の回内を伴う過伸展(投球)の反復
回内/回外の反復
上腕二頭筋腱(停止部)の損傷
上腕二頭筋腱膜の損傷
圧痛点:上腕二頭筋遠位部の筋膜
上腕二頭筋遠位部の筋腱部
橈骨粗面
・上腕三頭筋腱炎
原因:肘伸展の反復
上腕三頭筋停止部の炎症
症状:肘後部の痛み
これらの疾患は基本的に、ある一定の反復運動のやり過ぎ(オーバーユース)が原因になっています。
まずは休ませてあげてください。
炎症があるようでしたらアイシングしてください。
その上で当施療室の施術を受けていただくと非常に効果的かと思います。
ぜひ、お試し頂ければと思います。