たいなか施療室にて

仕事や日々の生活の中で思うこと、感じることを綴っていきます。

足部(足関節)の症状(疾患)について

今回は、足部(足関節)の症状(疾患)について書きたいと思います。

 

足部(足関節)は、意外と我々の業界でもしっかり診れて施術も出来るという術者は少ないんじゃないでしょうか。

結構、見逃されているというか、あまり重要視して診られていないような気がします。

しかし全身をマクロ的に診ていこうと思えば外すことは出来ない部位であります。

足部(足関節)の、ちょっとした運動機能障害やサブラクセーションで一気に全体のバランスが崩れ(特に立位時)そこから何らかの症状を引き起こすこともあります。

 

足部(足関節)は距骨、踵骨、舟状骨、立方骨、内側(第1)楔状骨、中間(第2)楔状骨、外側(第3)楔状骨、中足骨、趾節骨(基節骨、中節骨、末節骨)からなります。

 

そして足部(足関節)にある関節は、距腿関節、距骨下関節、距腫舟関節、腫立方関節、楔舟関節、足根中足関節(リスフラン関節)中足間関節、趾節間関節などがあります。

⁂横足根関節(ショパール関節)は距腫舟関節と腫立方関節からなります。

 

これだけ骨、関節があるということは当然、それらを安定させるための靭帯や関節包などの軟部組織も多数存在します。

靭帯の代表的なものを大まかにザッと挙げさせていただきますと、

踵腓靭帯、骨間距踵靭帯、三角靭帯(前脛距部、脛舟部、脛踵部、後脛距部)、前距腓靭帯、後距腓靭帯などがあります。

 

もちろん、これにプラス神経や固有関節受容器なども存在します。(神経系については、また別に書きます)

 

このように足部(足関節)は、けっこう複雑でデリケートな部位であるということは容易に想像できると思います。

 

当施療室では、そういった様々なことも考慮に入れて慎重かつ的確な施療を行ないますので、ご安心ください。

 

それでは次に足部(足関節)の疾患について簡単に書いていきます。

とりあえず当施療室でも何かしら出来ることがある、して差し上げることが出来るものを、いくつか挙げさせていただきます。(ここに書いてあるものが全てではありません)

 

・足根管症候群:足根管が狭窄して足底(足の裏)に知覚異常や痛みが出る

屈筋支帯で圧迫を受けていることが多い

屈筋支帯へのリリーステクニックが有効、効果的

ちなみに足根管の中には脛骨神経(内側足底神経、外側足底神経、内側踵骨枝)、後脛骨動静脈、後脛骨筋、長趾屈筋、長母趾屈筋が通っています。

 

・足底筋(腱)膜炎

原因:足からの負荷は足底筋(腱)膜から下腿へと伝達されるため足底筋(腱)膜炎の患者にシンスプリントが併発(後脛骨筋)

足関節の回内または回外変位

アキレス腱の緊張(腓腹筋、ヒラメ筋の緊張)

母趾の可動性減少(背屈)

 

症状:起床時に強い痛み

踵の鋭い痛み(足底内側アーチへの関連痛、踵骨隆起内側突起の圧痛)

足関節内反位での歩行

 

検査:踵骨隆起内側突起の圧痛

母趾の他動的背屈による症状の悪化(足関節の背屈を加えてもよい)

 

治療:アキレス腱のストレッチ

リリーステクニック(足底筋(腱)膜、アキレス腱)

モビリゼーション

 

・アキレス腱炎

原因:踵骨停止部から近位2センチの部分(アキレス腱と長母趾屈筋が交差する所が好発部位)

ジャンプ、ランニング

下腿三頭筋の緊張

 

症状:アキレス腱の痛み

 

検査:伸長に対する抵抗運動で症状の悪化

トムソンテストによる鑑別

 

治療:RICE処置

リリーステクニック(下腿三頭筋、長母趾屈筋)

 

外反母趾

原因:遺伝的要素

ハイヒール

母趾内転筋、長母趾屈筋、短母趾屈筋、長母趾伸筋の緊張

前足内反

 

症状:第1MP関節の変形と痛み(第1MP関節内側の痛み)

 

検査:視覚検査

 

治療:モビリゼーション

リリーステクニック(関節包、母趾内転筋、長母趾屈筋、短母趾屈筋、長母趾伸筋)

 

・立方骨症候群

原因:足関節の過剰回内障害や内反捻挫、オーバーユース

特に足関節内反捻挫の最大40%のケースにおいて立方骨症候群が併発

傷害のメカニズムは、踵骨内反位における立方骨の急激な外反

 

カニズム:足関節の内反捻挫において長腓骨筋腱が伸長される

前足には後外方への牽引力がかかり、立方骨には内下方(回内方向)への牽引力がかかる

そのため立方骨は回内位にサブラクセーションが生じる

 

症状:腫立方関節から第5立方中足関節にかけての足外側の痛み

関連痛が足趾にまで広がっている場合もある

立方骨の底側に軽度の腫れが触診されることもある

長腓骨筋腱、長腓骨筋腱溝、短趾伸筋の起始、立方骨の後外側や底側に圧痛

 

治療:アジャストメント、モビリゼーション(立方骨)

リリーステクニック(長腓骨筋および腱)

 

・足関節インピンジメント症候群

定義としましては、

「脛距関節における骨や軟部組織の肥大によって生じる痛みを伴う関節可動域制限のこと」でありまして、

分類をしますと、

前方インピンジメント、後方インピンジメント、前内方インピンジメント、後内方インピンジメント、後方インピンジメントなどがあります。

これは改善するかどうかは、その状態の程度によります。

アジャストメントやモビリゼーション、リリーステクニックなどを駆使して、やってみなければ分からないというのが正直なところです。

 

とまあ、こんな感じでザッと挙げさせていただきましたが、ここに書いてあるものが全てではありませんのでね。

 

もし何か足部(足関節)に症状があり、病院等の医療機関などに通ってはいるがイマイチ改善しないというようなことがございましたら、ぜひ当施療室をお試し頂ければと思います。

 

たいなか施療室

膝関節の疾患(損傷)について

今回は、膝関節の疾患(損傷)について書きたいと思います。

とは言うものの、細かいところまでいくと沢山ありますので、ここでは今、私が思いつく限りのものだけをとりあえず書いていきます。

基本的には、その疾患(損傷)の原因や症状、そしてその疾患(損傷)を導き出す検査などを挙げていきます。

 

ジャンパー膝

症状:運動後や長時間座位の後の焼けるような痛み

   局所的腫脹

   好発部位は膝蓋骨下面

検査:膝関節伸展への抵抗運動

   膝蓋骨下面の局所的圧痛

   膝関節の他動的屈曲

 

・オスグッド病(成長痛)

原因:大腿四頭筋の緊張

   脛骨粗面への反復負荷

   膝蓋骨の上方変位

   外反膝

症状:膝関節の他動的屈曲での痛み

   脛骨粗面の局所痛

   局所的腫脹

検査:膝関節伸展への抵抗運動

ジャンパー膝およびオスグッド病は基本的に膝蓋靭帯の問題であるというところでは共通している。

 

・膝窩筋腱炎

原因:足関節の回内変位

   ランニング

   脛骨の内旋変位

   オーバーユース

   ランナーに多い

   腸脛靭帯(摩擦)症候群と診断ミスしやすい

症状:膝関節後外側の痛み(鋭い圧痛)

   ランニングに伴う膝痛

検査:膝窩筋の抵抗運動で痛み(脛骨内旋への抵抗)

   他動的脛骨外旋で痛み(重症の場合)

 

・ハムストリング腱炎

原因:足関節の過剰回内

   股関節の内旋変位

症状:膝窩周辺の痛み

検査:膝関節屈曲への抵抗運動で痛み

   膝関節伸展における脛骨の他動的内旋、外旋で痛み

 

・腸脛靭帯(摩擦)症候群

原因:腸脛靭帯と大腿骨外側上顆との摩擦

   腸脛靭帯の緊張

   大殿筋の緊張

   足関節の過剰回内

症状:膝関節外側、ガーディー結節の痛み

   膝関節外側ジョイントラインへの関連痛

   転子包炎の併発(股関節外側の痛み)

   膝の前側の痛みも出ることがある

検査:Ober`sテスト

   膝関節完全伸展位の歩行で痛みなし

   膝関節30°屈曲位で大腿骨外側上顆の圧痛(ズキンとする痛み)

 

・近位脛腓関節の運動障害

原因:足関節捻挫

   膝から転倒

症状:膝関節外側の痛み

検査:足関節底屈、背屈に伴う腓骨頭の運動

   膝関節90°屈曲位における腓骨頭の前後運動

   足関節背屈で腓骨は上方+外旋、足関節底屈で下方+内旋する

⁂基本的に足関節の問題なので、まず足関節から診ていく(特に外果の運動)

 

・ベーカー嚢腫

原因:子供の場合、6歳から8歳、12歳から14歳ぐらいの時期の急激な成長

   成人の場合、内側半月板後部の変性、滑膜炎などによる二次的要因

   半膜様筋包炎(半膜様筋腱と腓腹筋腱の間)

   腓腹筋とハムストリングの柔軟性の欠如

症状:腫脹

   圧痛

   膝窩の痛み(半膜様筋の外側)

検査:視診

   触診

 

・前十字靭帯損傷

原因:膝関節の過伸展

   脛骨の内旋(大腿骨の外旋)

症状:内出血(後十字靭帯損傷の場合、内出血はない)

   膝関節後外側に痛み(大腿骨外側顆からの剥離を意味する)

   半月板の損傷(前十字靭帯損傷患者の65%)

   傷害時に断裂音(70%のケース)

   外反膝になる(外側半月板を痛めやすい)

検査:Lachmanテスト(急性期に膝関節伸展位で脛骨を前方牽引)

   Anterior Drawerテスト(慢性期に膝関節90°屈曲位で脛骨の前方牽引)

⁂傷害後数時間以内に行うのが望ましい

 

・後十字靭帯損傷

原因:膝関節の過屈曲傷害

   ダッシュボード傷害

   膝関節の過伸展傷害

検査:Posterior Drawerテスト

 

・半月板損傷

原因:膝関節の回旋+圧迫

   外反力、内反力+回旋

   足関節回内位により膝関節外反の力が働く

症状:痛みはジョイントライン(前側が多い)

   深部痛

   膝関節の腫脹(半月板損傷による腫脹は数日を要する)

   膝関節伸展可動性が制限(引っ掛かり感)

   痛みや腫脹がない場合もある

   血液供給が少ないため血腫はまれ

   ACL断裂が併発していることが多い

検査:半月板の検査が全て陰性であっても、関節の腫脹、膝関節伸展の制限、ジョイン      トラインの圧痛があれば、半月板損傷の可能性

   スクワットのボトム(深くしゃがむ)での痛みと捻髪音

   大腿膝蓋関節傷害では、スクワットの途中で痛み

 

・離断性骨軟骨炎

原因:関節軟骨が下層の骨(軟骨下骨)から薄い骨片を伴なって剥がれる疾患、関節ね              ずみの最も多い原因

   骨棘

症状:関節のロッキング

   痛み

検査:他動的膝関節伸展の制限

 

・シンスプリント

原因:脛骨過労性骨膜炎

   前シンスプリント(前脛骨筋、長母指屈筋、長母指伸筋)

   後シンスプリント(後脛骨筋、長母指屈筋、長趾屈筋)

症状:下腿の痛み(脛骨周辺の痛み、前脛骨筋⇒脛骨外側部の痛み、後脛骨筋⇒脛骨後内側の痛み)

   深部痛

   症状は立位で悪化

検査:筋肉の伸長、収縮で症状の悪化

   脛骨周辺の痛み(疲労骨折との鑑別:タッピング)

 

・下腿三頭筋の肉離れ

原因:急激な足関節背屈と膝関節伸展

   バスケットボール、ランニング、スキー

   テニス足(腓腹筋内側頭の部分断裂)

   患者は30歳以上

症状:足関節底屈位

   膝関節後内側の痛み、腫脹

検査:つま先立ちで痛み

   足関節底屈への抵抗運動で痛み

   他動的な足関節背屈で痛み

   自動的、他動的膝関節屈曲で痛み

   他動的膝関節伸展で痛み

 

・膝蓋大腿関節の運動障害

原因:膝関節前部の痛みで最も多い

   Qアングルの異常(内反膝、外反膝)

   内側広筋の筋力低下(VMO、腸脛靭帯、膝蓋支帯の緊張)

   大腿膝蓋関節の可動性減少

   足関節の過剰回内

症状:膝蓋骨の可動性減少

   捻髪音

   階段の昇降で膝の痛み(VMOと内転筋結節に圧痛)

   腫脹

   長時間の座位の後に痛み

検査:膝伸展方向への抵抗運動で痛みの悪化

   膝蓋骨圧迫検査(膝5°~10°屈曲位で行う)

   ディスプレイスメントテスト(内方から外方、外方から内方への膝蓋骨の圧迫で痛み、最初は膝30°屈曲位で行い、後に完全伸展位で行う)

 

・鵞足包炎

原因:オーバートレーニン

   半腱様筋の緊張

   Qアングルの増加(外反膝、足関節の外反、脛骨外旋)

   内側側副靭帯と鵞足腱の間の問題

症状:階段の昇りで痛み

   長時間のランニングで痛み

   局所的圧痛

検査:膝関節屈曲への抵抗運動で痛み

   鵞足包の局所的圧痛と腫脹

 

・変形性膝関節症

症状:痛み

   関節のこわばり

   関節の変形

   捻髪音

   関節可動域制限

検査:主に画像検査(関節スペースの減少、骨棘、軟骨下骨化)

   膝蓋骨の外方変位

⁂ 変形性膝関節症と半月板のサブラクセーションについて

考察:変形性膝関節症患者の半月板サブラクセーションは一般的である

   半月板のサブラクセーションの程度は、関節のスペース減少と関連している

   初期の関節スペースの減少は、関節軟骨の摩耗ではなく、半月板のサブラクセーションによるものと考えられる

 

以上、ザッと挙げさせていただきました。

当施療室では、これらのような疾患(損傷)においても診させていただいておりますが、当然ながら改善させられるものもあれば、状態によってどこまで改善させられるかやってみなければ分からないものもありますし、やってみた結果、力及ばず申し訳ないということもございます。

もちろん最初から、これは私の徒手療法ではどうにもなりません無理ですというパターンもございます。

もし不安でしたら、当施療室に来られる前に病院等の医療機関で診てもらうというのも一つの方法だと思います。

 

たいなか施療室

膝関節(下腿)の症状について

今回は、膝関節(下腿)の症状について書きたいと思います。

 

膝関節および、その周辺の症状は多いですね。

膝関節の構造自体、複雑ですし、大腿骨と脛骨という長い骨で作られている関節なので、非常に負荷がかかりやすく不安定性が出てきやすい部位ではあります。

それでありながら運動性もキープしなければいけないという、まあ症状が出やすい部位であることは間違いないです。

 

運動選手(アスリート)やスポーツ(運動)愛好家のオーバーユース(やり過ぎ)が原因になっていることが多いです。

 

逆に運動不足(筋力の低下)が原因になっていることも多いです。

これは、ご年配の方に多いですね。

しかし今は若い方にも増えてきております。

筋力が低下すると、その分だけ関節に負荷が掛かりますので、どうしても症状が出やすくなります。

退行性変性(老化)も、より進行します。

 

膝関節は2つあります。

1つは大腿脛骨関節です。

大腿骨と脛骨からなる関節で、この関節に2つの半月板(内側半月板・外側半月板)があり、4つの靭帯(前十字靭帯・後十字靭帯・内側側副靭帯・外側側副靭帯)が付いています。

よく半月板損傷だとか十字靭帯の損傷とか聞いたことがあると思いますが、それらは大腿脛骨関節の構造の部位が損傷したということになります。

それと変形性膝関節症も大腿脛骨関節の退行性変性(老化)が主な原因となります。

 

あと1つは膝蓋大腿関節です。

この関節は膝蓋骨と大腿骨からなる関節です。

ちなみに膝蓋骨とは、よく一般的に膝のお皿と言われている膝の前にある、押すとプニプニ動く骨のことです。

膝蓋大腿関節の運動障害(膝蓋骨の運動障害)が起きると膝関節の前面に痛みが出ます。

そして、この運動障害は周辺の軟部組織の問題が主な原因になっています。

例えば大腿四頭筋、特に外側広筋・内側広筋の筋バランスの問題であったり、腸脛靭帯や膝蓋支帯などに問題があると運動障害が起きてきます。

 

膝関節(下腿)の症状に関わってくる代表的な軟部組織や部位を簡単に挙げていきます。

・ジョイントライン

・内側半月板

・外側半月板

・前十字靭帯

・後十字靭帯

・内側側副靭帯

・外側側副靭帯

・ガーディー結節

・縫工筋

・薄筋

・脛骨粗面の内上方(鵞足の停止部)

・内側広筋

・外側広筋

・腸脛靭帯

・膝蓋骨の真ん中上方

・膝蓋靭帯

・膝蓋支帯

大腿二頭筋

・膝窩筋

・足底筋

・ヒラメ筋

腓腹筋

・長母指屈筋

・後脛骨筋

等々がございます。

 

当施療室において、膝関節(下腿)の症状に関わる関節や、それに関わる組織の機能的問題には対応できます。

これらの問題が原因で出ている症状でしたら改善可能です。

しかし、その状態の重症度や変性(老化)の程度によって、どこまで改善するかはやってみなければ分かりません。

もちろん膝周りだけではなく、足部(足関節)、股関節、骨盤、脊椎(体幹)の機能的問題の影響を受けて症状が出ている場合も大いにありますので、そういったものも含めてマクロ的に診させていただきます。

ぜひ一度、お試し頂ければと思います。

 

たいなか施療室

股関節(大腿)の症状(疾患)について

今回は、股関節の症状(疾患)について大まかに簡単にザッと書きたいと思います。

 

基本、股関節の症状(疾患)において、股関節の問題だけが原因になっていることは、あまりないように思います。(変形性股関節症とかになってきますと話が変わってきますが)

どちらかと言うと、股関節周辺の軟部組織からの影響が大きいのではないでしょうか。

 

股関節の症状(疾患)に関わってくる代表的な軟部組織を挙げますと(全てではありません)

・関節包

・大殿筋

・中殿筋

・大腿方形筋

・外閉鎖筋

・大腿直筋(腱)

・縫工筋(腱)

・中間広筋

・ハムストリング(腱)

・大腿筋膜張筋

・薄筋

・内転筋群

・恥骨筋

腸腰筋

・梨状筋

・滑液包(転子包、腸恥包、坐骨包など)

などがあります。

 

これらの軟部組織に何らかの問題が生じると、股関節や股関節周辺(殿部・大腿部を含む)に症状(疾患)が現れます。

ここに挙げました関節包や筋に対しましては、もちろん程度やどのような問題なのかにもよりますが対応する手技は持っております。

 

股関節そのものにアプローチして効果的な疾患としましては、股関節インピンジメント症候群あたりですかね。

対応する手技は持っております。

 

仙腸関節や椎間関節(腰椎)の影響も受けやすいので、この辺りも要チェックですね。

もちろん、させて頂きます。

 

とりあえず股関節の症状(疾患)に対して私が出来ることとしましては、

・軟部組織へのアプローチ

・股関節へのモビリゼーションやAKTなどを使い股関節の関節機能障害の改善を図る

仙腸関節や椎間関節(腰椎)だけではなく、股関節の代償性パターンに関わる部位もチェックして調整する

こんなもんですかね。

 

あくまでも対応できるのは機能障害レベルのものです。

器質的な問題が原因になっているようなものを改善させるのは、かなり難しいです。

 

例えば代表的なものとしては、変形性股関節症です。

症状としましては、

・夜間に痛みが悪化

・朝、起きた時の関節の硬さ

・休息後に症状悪化

・陰部、殿部、大腿外側部、膝内側の痛み

・内旋、伸展、屈曲、外転運動の制限

・関節包の線維化(可動域(ROM)の制限)

などがあるのですが、こういった器質的な問題が原因になっているものに対して私がしてあげられることは、出来るだけ可動域(ROM)を大きく保ち維持をさせ、症状を遅らせることぐらいしか出来ません。

 

これが徒手療法の限界です。

悪しからず。

 

たいなか施療室

腰部・骨盤部の症状に関わる軟部組織

今回は、腰部・骨盤部の症状に関わる軟部組織(筋・靭帯)について書きたいと思います。

あくまで代表的なものを簡単にザッと、ご紹介いたします。

ここに書いているものが全てではありません。

ほんの一部です。

よく症状に絡んでくる、いわゆるトラブルメーカーになる軟部組織(筋・靭帯)の代表的なものだけを挙げていきます。

 

⁂ 腰方形筋に問題が起きますと、

症状としましては、

・寝返りで鋭い痛み

・痛みで腰が曲がったまま

・せき・くしゃみで鋭い痛み

 

痛みの場所としましては、

・腸骨稜

・大転子~殿部

仙腸関節

・上前腸骨棘(ASIS)~鼡径部~大腿前面

などがあります。

 

腸腰筋(大腰筋・小腰筋・腸骨筋)

これらの筋に問題が発生しますと、二つの腰痛パターンが現れます。

1.脊椎に沿って縦方向

2.腸骨稜に沿って横方向

そして、大腿前面に痛みが出てくることも多いです。

 

動作痛の特徴としましては、

・椅子から立ち上がる時に痛い

・仰向けの状態から身体を起こす時に痛い

などがあります。

 

⁂ 大腰筋に問題が発生すると、股関節前面に表面的、局所的な鋭い痛み(圧痛)が出ます。

そして、同側の脊柱に沿って痛みが出ます。

さらに、消化器系の問題(便秘)にも影響を及ぼします。

 

⁂ 腸骨筋に問題が発生すると、ベルトラインに沿って痛みが出ます。

深部痛で範囲が広く鈍痛(痛みの場所がはっきりしない、圧痛を感じにくい)

 

⁂ 小腰筋の過緊張によって、下腹部の痛みや股関節の伸展制限などが現れます。

 

⁂ 多裂筋は姿勢のコントロール、ポジションセンス(位置覚)、関節の安定に関わる筋肉です。

特に腰椎の屈曲可動域と強い相関があります。

多裂筋への脂肪浸潤が増えると、痛みによって屈曲の可動域が減少(制限)が起きます。

慢性腰痛の原因の一つとされております。

 

⁂ 腹直筋に問題(筋の過緊張)が発生すると、立位(体幹伸展)の時に腰痛が増悪します。

なぜなら、腹直筋が過緊張すると下部腰椎(L4、L5)が過伸展するためです。

逆に胸腰移行部は伸展制限がかかります。

それにより腰痛が発生するということです。

 

ちなみに、外腹斜筋や内腹斜筋に問題があっても腰痛が発生します。

これらの筋に問題があると腸骨稜に圧痛があります。

仙腸関節の可動域制限も現れます。

 

腹横筋は骨盤や腰椎を安定させるのが主な役目です。

この筋がうまく使えていないと骨盤、体幹の不安定性が現れます。

当然、不安定性が原因の症状が出やすくなります。

その場合は治療というより、この筋を使うリハビリ(エクササイズ)が必要です。

 

⁂ 腸腰靭帯は、ぎっくり腰の原因の一つに挙げられております。

20歳までに腰方形筋から分離し、人間にのみ存在する靭帯です。

40歳ころから変性が始まります。

 

⁂ 後仙腸靭帯は仙腸関節に痛みがある場合、まず最初に100%ルーティンで必ずチェックすると言っても過言ではない、そして多かれ少なかれ、ほとんど問題がある靭帯であります。

 

痛みの特徴としましては、

・鋭い痛み

・局所痛

・動作痛

・咳、くしゃみに伴う痛み

・鋭い圧痛

・下肢への関連痛

 

関連痛のパターンとしましては、

・94% 殿部痛

・72% 下部腰部痛

・50% 大腿部痛

・28% 下腿痛

・14% 陰部痛

 

⁂ 仙結節靭帯も後仙腸靭帯に並ぶトラブルメーカーです。

鋭い圧痛があります(特に停止部、起始部は後仙腸靭帯と癒合している)

下肢への関連痛もあります(大腿後面~下腿後面~踵骨後面)

 

⁂ 仙棘靭帯は後仙腸靭帯や仙結節靭帯ほどではないですが、なかなか取れないしつこい殿部痛があったりするとチェックする部位ですね。

 

とまあ大体こんな感じですかね。

ここに挙げている軟部組織に関連した(原因の)症状であれば、当施療室で改善は可能です。

ぜひ、お試し頂ければと思います。

 

たいなか施療室

硬直性脊椎炎

今回は、硬直性脊椎炎について書きたいと思います。

 

イントロダクション

・慢性的進行性の炎症である

・痛み、炎症、そして進行性の脊椎と左右仙腸関節の硬化が特徴である

・原因は不明であるが、90%の患者は若い男性である

・遺伝的な要素が強い

・朝の症状が多い

 

原因

・脊椎硬直に伴う仙腸関節の関節炎

・特に仙腸関節に存在する靭帯付着部の靭帯の炎症、硬化

 

症状

・最初のサインは仙腸関節の痛みである、また腰椎周辺の痛みを伴うこともある

・慢性的な腰痛と硬さ

・殿部、大腿部(前面、後面)への関連痛

・運動と共に症状軽減

仙腸関節への症状ー50%

・股関節、肩関節、膝関節への症状ー50%

 

痛みのパターン

・休息時に悪化

・殿部痛(多い)

・夜間痛

・運動による痛みの改善

・症状の悪化と改善を反復

 

関連痛

仙腸関節の痛みに伴い、殿部・大腿部へ関連痛が現れる

・関連痛が発症から数年後に現れることもある(馬尾神経の変性等)

 

私が行える検査

・腰椎前弯曲の欠如があるかチェック

・脊椎の可動域検査(特に腰仙関節の可動域制限のチェック):まず側屈の制限、それから屈曲と伸展

仙腸関節の圧痛(仙腸関節圧迫テスト陽性)

・Schoberテスト

 

私が、この疾患に対して出来ること

・手技による腰部・骨盤部のケアおよび全身調整を行なうことで、痛みや凝りの緩和や可動域の改善を図る

・姿勢や運動についてのアドバイス

 

この疾患につきましては、まず病院等の医療機関を受診していただいて、しっかり検査をしていただいて、的確な治療を受けてください。

薬による治療などが必要だからです。

 

その上で、補助(サブ)的に当施療室をご利用していただくと、より効果的ではないかと思います。

 

たいなか施療室

梨状筋症候群

今回は、梨状筋症候群について書きたいと思います。

 

この症候群は坐骨神経痛の原因の一つで代表的なものです。

そして腰痛の方の約70%は梨状筋症候群(だからと言って、それが全ての腰痛の原因とは限りません)と言われております。

 

症状としましては、

・臀部痛

・下肢痛

坐骨神経痛

などがあります。

 

原因としましては、

・坐骨神経の圧迫、炎症(炎症が多い) 

例)長時間の座位⇒マイクロトラウマ(微細な外傷)の発生⇒炎症物質が坐骨神経に入る

・下肢関節の運動障害(股関節の内旋制限)

・筋膜の癒着(梨状筋、大腰筋)

などがあります。

 

検査としましては、

・触診による圧痛や硬さを調べる(基本的には、梨状筋だけではなく、臀部や股関節の運動に関わる筋や靭帯も調べる)

・坐骨神経の触診(坐骨神経自体に拘縮や癒着が起きていることがある)

・股関節の可動域検査(痛み等の確認も同時に行う)

・骨盤のチェック

などがあります。

 

私が出来る治療としましては、

・アジャストメント

・モビリゼーション

・筋膜リリース

・神経モビリゼーション

などがあります。

 

この症候群は、原因の特定さえ間違えなければ、ほぼ改善します。

 

・何かずっと、お尻や太ももの後ろ、脚の付け根などに痛みや違和感があったり、それに加えて、お尻から脚の後ろ側にかけてピリピリするなど、何か感覚がおかしい。

・病院等の医療機関で治療を受けているが、あまり良くならない。

もし、このような方がおられましたら、ぜひ当施療室の施療をお試し頂ければと思います。

 

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